結論
来局した患者さんに、別の場所にいる薬剤師が画面越しに服薬指導をする。
そんなサービスが、実際に薬局チェーンへ導入され始めた。
薬剤師を店舗ごとに置く、という前提が少しずつ変わる可能性がある。
ただし、いま確認できているのは「サービスが出てきた」という段階だ。
どれだけ広がるか、薬剤師の必要数にどう響くかは、まだ分からない。
ニュースの要点
2026年10月1日、株式会社OZが、遠隔服薬指導サービス「パッと薬 遠隔さん」を日本調剤が導入すると発表した。
薬局に来た患者さんに対して、必要に応じて別の場所の薬剤師がオンラインで服薬指導を行う形で、店舗間の薬剤師の連携を目的にしている。
OZは、厚労省の実施要領に基づくと説明している。
別の会社では、ソラミチシステムが「薬局内の遠隔服薬指導」をテーマにしたセミナーを2026年3月に開いている。
薬剤師への影響
調剤薬局では、薬剤師が少ない店舗を、別の店舗の薬剤師が画面越しに支える形が考えられる。
同じ法人内で、忙しい店舗と余裕のある店舗の差を均す活用方法だ。
繁忙時間帯と閑散時間帯の来局患者数の差が大きい店舗では、繁忙時間帯に遠隔服薬指導を導入する可能性がある。
また、処方箋の入力など、服薬指導以外の業務でも遠隔で分担する動きも別に出ている。
人員配置が効率化されれば、必要な薬剤師数が減るかもしれない。
ただし、現場の対人業務が増えれば、逆に必要数が保たれる、という見方もある。
薬剤師の数は減るのか
2025年度の処方箋枚数は、前年度比1.1%減の約8億8,669万枚で、5年ぶりの減少だった。
一方で調剤医療費は3.8%増と、過去最高を更新している。
薬剤料の増加が主な理由とされている。
薬剤師の需給推計(令和5年3月)では、今後10年ほどは需要と供給が同程度、その先は供給が上回る見通しだ。
処方箋枚数の減少は、まだ1年分のため、これだけで「薬剤師が余る」とは言えない。
動いた方がいい人/様子見でいい人
情報収集くらいはしておいた方がいい人
- 一人薬剤師の店舗で、休みを取りにくい状態が続いている
- 社内で、人員配置の見直しの話がすでに出ている
- 遠隔での服薬指導を、自分の強みにしたい
今すぐ動かなくていい人
- 今の職場に、人員や勤務条件の不満が大きくない
- 勤務先で、遠隔の仕組みの導入予定が見えない
- 患者さんと直接対面でやりとりする仕事が、いちばん好きだと感じている
今できること
まず、自分の薬局で何が起きているかを確かめる。
人員配置の方針や、遠隔の仕組みの導入予定は、上司や本部に聞けば分かることもある。
次に、できることを増やす選択肢がある。
管理薬剤師を目指す、店舗の数字(処方箋枚数や集中率など)を読めるようにする、服薬指導の質を磨く、といった方法だ。
社内の異動や、勤務条件の相談も、転職以外の現実的な手になる。
資格の勉強も一つの手だ。
外来がん治療、在宅、緩和などは、分野ごとに認定や研修の仕組みがある。

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