調剤ロボットや、調剤の一部を他の薬局に任せる外部委託の話が増えてきた。
対物業務の多い職場にいると、気になる人も多いと思う。
結論
調剤業務の一部外部委託の施行は2027年5月ごろの予定と、厚労省の資料で確認できる。
当面の対象は一包化など、かなり限られている。
「薬剤師の仕事が急になくなる」とは言えないが、国は対物業務から対人業務への転換を進める方針で、実施業務への影響は徐々に出てくるだろう。
ニュースの要点
厚労省の0402通知(平成31年4月2日付)は、薬剤師の指示と視認の範囲で、PTP包装の取り揃えや、監査前の一包化薬の数量確認など、機械的な作業を薬剤師以外が行える場合を整理した。
調剤した薬剤の最終確認は、薬剤師が自ら行う。
同じ通知で、調剤機器を活用した業務を妨げる趣旨ではない、とされている。
大阪市の国家戦略特区で、2024年7月から、一包化の業務を他の薬局に委託する実証事業が始まった。2024年10月には、異なる法人どうしの委託が実施された。
令和7年(2025年)5月に公布された改正法で、調剤業務の一部外部委託が制度化された。
厚労省の2026年7月の資料では、施行は令和9年5月20日の予定とされている。
検討会では、直送(委託先から患者へ直接届ける方式)は、現時点では適切でないという整理だった。
病院で進む「運ぶ」仕事の機械化
調剤室の外でも、機械化の動きはある。
日本経済新聞は2026年9月28日付で、川崎重工が病院の血液や薬を運ぶロボットを量産すると見出しで報じている。
川崎重工の搬送ロボットは、神戸大学病院などが2026年に導入を発表している。
調剤のロボット、搬送のロボット、他の薬局への委託。
手を動かす工程の一部が機械や外部に移る流れは、これからどんどん進んでいくかもしれない。
世界の市場規模
Mordor Intelligenceは、薬局自動化の市場を2025年に約72億ドル、2031年に約118億ドルと見込んでいる。病院・小売薬局内の自動化機器と制御ソフトが対象とされる。

動いた方がいい人/様子見でいい人
様子見でいい人
- ロボットや外部委託の導入予定がない
- 導入の話があっても、対人業務や新たな業務に時間を回す方針が説明されている
- 在宅やかかりつけの業務など、自身の専門性を高められる業務への挑戦を社内で相談できる
- 今の待遇や働き方に、大きな不満はない
情報収集を始めてもよさそうな人
- 業務のほとんどが対物業務で、対人業務に十分な時間を使えていない
- 導入や委託の話が出ているのに、薬剤師の役割をどうするか、説明がない
- 在宅・かかりつけ・地域連携に関わりたいが、今の職場では機会がない